どこを掘っても地下水は出る?
「日本ならどこを掘っても地下水は出る」という話を聞いたことはありませんか?
確かに地下水が存在しない場所はごく稀ですが、それが水源として使えるだけの湧出量が得られるかどうかは別問題です。
地下水や温泉などの井戸を開発しようとするとき「その場所に水源となる地下水は貯留しているのか?」、「その深度は?」ということは、開発の可否やコストを決める大きな課題です。
近隣に開発事例があれば、それをもとにより確実な計画が可能ですが、開発事例のない新規開発はリスクの高いものになります。なぜなら地質条件の違いによって地下水の貯留形態や貯留深度が大きく異なるからです。
このような場合、地下水を開発できる可能性やその場所、深度などを把握するための調査が必要です。
地下水源調査の方法
調査は下記のように大きく2つの段階からなり、それぞれの地域に適した調査手法を選定します。
1 地下水貯留条件の把握
その地域の地質構成を把握し、「この地域で地下水が貯留するなら、どのような地質条件か」を明らかにする調査。 | |
既存資料調査 地表踏査 空中写真判読 など、主に地表の情報 |
2 地下地質の把握
1で明らかになった「地下水が貯留しうる地質条件」が地下に存在するかどうかを確認する。 | |
電気探査 電磁探査 試掘調査 などの物理探査または試掘調査 左の図は水平電気探査による比抵抗断面図と試掘調査結果の重ね合わせの例 |
特に2において物理探査を行う場合には、下表のように探査計画時~解析時に至る各段階において、担当技術者のスキルに結果が左右されます。
当社では、長年積み重ねた知識と豊富な経験をもとにしたサービスをご提供します。
物理探査の流れ | 品質を左右するポイント |
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探査計画段階 | 事前の探査計画 |
(把握したい対象をとらえることができる測定計画(測線)になっているか?など) | |
探査段階 | 現場測定時のデータ品質管理 |
解析段階 | 測定データ解析時のノイズ処理 |
現実問題として、測定データにノイズが入ることは避けられません。正しいデータとノイズの見極めが常に求められますが、解析技術者のスキルが低い場合、気づかずにノイズまで解析してしまい、実際に存在しない地質構造が存在するかのような結論が導き出されるケースがあります。 |